「地域医療連携病院」をめざして

                         高岡みなみ病院

                           吉田 渉


 当院は高岡市の南部地域にあって、戸出・中田地区を中心に、高岡市や周辺の砺波市、小矢部市、射水市から割と近い場所に立地しています。幹線道路としては国道156号線沿いに立地し、半径5キロ以内には急性期救急病院はなく、唯一、100床の一般床を有する当院は地域医療に不可欠な病院であります。
  そこで、高岡みなみ病院は「地域医療連携病院」をめざしていきたいと思います。
 では地域医療連携病院とは、如何なる要件をみたす病院でしょうか。        

地域医療計画への協力
在宅療養支援診療所との連携
地域連携パスへの取り組み
退院調整機能、退院時支援機能の構築
地域の精神科医療や介護施設への支援

  ―などを要件とするような病院であります。



  別の表現をすれば、高岡みなみ病院は地域の急性期病院としてだけでなく、回復期リハビリ病院として他病院からの患者さんの受け入れる機能、そして周囲の開業医さんや精神科病院や介護3施設との連携を通じて、状態の悪化した患者さんの入院を受け入れ、地域の皆様のいろいろなニーズに応えられる病院をめざしていきたいということです。
 特に富山県は高齢化がすすんでおり、高齢者やその家族にお役にたてる病院にしていきたいと考えています。

  ではそれぞれについて簡単に説明しますと、

地域医療計画への協力

  今後、都道府県ががん対策、脳卒中対策等の主要な疾患に係る医療連携体制を構築した地域医療計画が策定されます。公的病院退院後、自宅での療養がまだできない方の入院を受け入れ、連携をはかります。またターミナルケアも行います。

在宅療養支援診療所との連携

  現在、在宅訪問診療している診療所との連携をはかり、後方支援病院として機能していきたい。また地域に開かれた病院として、オープンベッドを開業医さんに提供したい。

地域連携パスへの取り組み

  地域の公的病院と共に地域医療連携パスをつくりたい。たとえば、大腿骨頚部骨折や 脳卒中のリハビリテーションなどを行います。

退院調整機能、退院時支援機能の構築

  ケアマネージャーや各種スタッフと共に、在宅に帰れるように、退院を支援したい。

地域の精神科医療や介護施設への支援

  特に、精神科や介護施設では、全身管理をできる医師がいないために、適切に治療されないで、患者さんが苦しんでいるケースがときどき見当たります。そのような施設に嘱託医師として治療に参加します。



  このような方針で高岡みなみ病院はこの「地域医療連携病院」をめざしていきたいと思います。何卒よろしくお願い申し上げます。